あの頃、形を持たず手探りだった人生が、今は少しだけ輪郭を成すようになった。
あの頃よりは夢を持たない。
自分にできること、できないことの整理がついてくる。
それが歳をとる、ということの一つなのかもしれない。
夢を見るのに遅すぎることはないという。
もちろんその意見には私は賛成。
自分の人生の道なりにある夢を歳をとると把握できる、ということなのか?
突拍子もない夢を大人は見ない。
私は私の道の向こうにある夢をみる。
それはつまらないことなのか?
そう言う人もいるだろう。
だけど私は大人になったのだ。
夢を見ては挫折し、チャレンジしては失敗し、恋をしては敗れ、
友達とは喧嘩別れ、、、、
そして私は1人の何も持たない大人になった。
それは寂しいことではない。
願っていた通り、裸になって人生という名の道に立っている。
この、歳をとった何も持たない1人の女に一体何ができるのか?
それを私は見てみたい。
この道のずっと向こうにある風景。
それを見ることが私の夢であり、そのものが私の夢である。
大それたことは言わない。

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